株主の皆様におかれましては、平素より当社事業に対し、格別のご高配とご支援を賜りまして、誠にありがとうございます。この場をお借りしまして心より感謝申し上げます。

2024年度の業績につきましては売上高1,776百万円(前期比2.8%増)、営業利益154百万円(同42.8%減)、ARR1,335百万円(同17.5%増)となりました。2024年12月期中の導入に向けて取り組んでいたクラウド大規模案件が検討期間延長となったこと等により、当初の業績予想からは大きく減収となりましたが、売上成長・投資は継続しており、小売・物流業界に対して省力化・食品ロス削減・物流改善に貢献できる当社サービスのニーズは、引き続き高いと見込んでおります。

株式会社シノプス
代表取締役 岡本 数彦

経営方針について

当社は「世界中の無駄を10%削減する」というビジョン達成のために、経営戦略の柱の1つである食品バリューチェーンの最適化に向けて、需要予測・在庫計算データを核とした流通業全体のDXを推進してまいります。
この経営戦略を実行するために、以下2つを進めてまいります。

1. 中長期成長に向けて、コア技術を活用した事業領域拡大

2020年に開始した食品ディマンドチェーンマネジメント構築について、「DeCM-PF」の収益化を開始し、最終的にメーカー物流最適化を行うための段階的な機能拡大を進めております。小売業の人時生産性改善・向上を目的とした人的資源最大化AIサービスについても、「sinops-WLMS」シリーズの提供を開始しました。
中長期的な成長を維持するため、「sinops-WLMS」や「DeCM-PF」を新しい収益の柱とするべく展開してまいります。

2. 既存クラウドサービスで年20~25%の売上成長を維持

事業領域拡大に向けて、小売業の需要予測・在庫情報がコア技術となるため、需要予測型自動発注サービスにも引き続き注力しております。特に注力している食品スーパーのシェア率は2024年12月末時点で37.1%(前期比1.0pt増)となり、需要予測や自動発注ツールを対象とした食品ロス削減ソリューション市場で引き続きシェア1位を獲得しました。シェア1位を盤石なものとし、既存クラウドサービスだけでも成長を維持できるよう、顧客満足度向上、経営基盤の強化を改めて推進します。

今後もユニークな製品・サービスを展開することで「世界中の無駄を10%削減する」に向け邁進する所存です。株主の皆様には、引き続きご支援を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。